執事と共に賭け事を。
しかし、カードゲームのためのテーブルにはきちんと制服を身に着けたディーラーが、客を熱狂させていた。

ルーレットや、マシンゲームもあり、優雅な午後のひと時に、賭け事をするという乙な空気が広がっていた。


「すごいわね」

「どれか、遊んでみますか」

「ルール、よくわからないから」

「マシンで、わかりやすく説明してくれながらルールを解説してくれるそうですよ」


全くの初心者でも、遊べるような空間が完成されていた。


「チップを払えば、ディーラーから直接教わることも出来るそうです」


ここでのチップは、あくまでただゲームを楽しむというだけのチップだった。

チップ代は、十分すぎるほど、この船に乗るためのチケットで払わされる仕組みだ。

失っても痛手はないし、多く得られればそれだけサービスを受けられるというものだ。

まさに、ファミリー向けのカジノという感じだ。
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