彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



「帰って来たんじゃない、ここは俺の場所だ」



「は…?」



「俺が女とヤル場所」



その言葉に私はソッポを向いた顔を斗真くんに向ける


そこには綺麗で整った顔があって…



一気に顔が紅潮していく



「お前はそんなタイプじゃないと思ってやんわり断ってやったのに」



━━━━━━!?


そうなんだ…


やっぱりあれはわざとだったんだ…


やっぱり断られたんだ…


フラれたんだ…


そんな確信に触れたせいで


今まで我慢していた気持ちが突然押し寄せてくる


なんだかとても悲しくなってしまい


斗真くんの目の前ということも忘れて泣き出してしまった




「……うう〜……っ‥‥」



そんな私を見て、少し目を見開きながらも全く同様する素振りを見せない斗真くんは



きっとこんな場面に馴れているんだ



だから私も止まりそうもない涙を遠慮なく流させてもらう





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