彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜




斗真くんが私の手を掴んで指に手を絡ませてくる



「━━!?」


「お前…名前なんだっけ?」


「え…!」



ショック!!

隣の席なのに、告白までしたのに

未だにそのレベル!?


私はなんだか悔しくなってソッポを向いた



「斗真くんは、なんで帰ってきたの?」



「俺が先に質問してんの」



そう言いながら私の指に絡ませてる手の力を少し強める



「……っ…」



なんか、すごい俺様…


実は、顔があまりにも好みだったから告白まで至るという


至ってシンプルでおバカな思考の私は


斗真くんがこういう性格だったのを知らなかった訳で…


そりゃバカって言われるかも…

そう思いながら、私は斗真くんの質問に渋々答えた



「く…倉田菜々子…」



「ふーん…」



「で…そっちは…」



そう私が言うと、斗真くんがニヤリと笑うのがソッポを向いた目の端をかすめた




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