新撰組と少女
沖田side

ダダダダダダダ----------

スパーン

「ゆらさん!!」

ゆらさんはゆっくりとこちらを振り返る

「沖田さん・・・
 おかえりなさい」

無理やり笑顔を顔に貼り付ける彼女の傍による

「大丈夫ですか??」

「??
 何がですか?」

土方さんに聞いた
おじいさんが今日亡くなったって・・・

それで、心配で心配で
巡察から急いで帰ってきた

それでも、ゆらさんは無理に笑っていて
見ているだけで苦しい

そんなことを思うのは初めてだった

「今日、おじいさんが・・・」

「・・・」

ゆらさんは優しく微笑んでくれた

やってしまった・・・

「気になさらないでください
 
 ・・・確かにつらいです。
 ですが、そんなことで落ち込んでいる暇はないのです
 
 私にはやるべき仕事がありますから・・・
  

 鳳上院家を守るのは私の力なんです
 その私が、こんなところで
 へこんでいては4代目にも申し訳がありません。」

ああ、ゆらさんはなんて強いんだろう・・・

剣の腕だけじゃない、
心が強い。

僕は天才と言われていたが
ゆらさんには何をしても
勝てないだろうな・・・

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