新撰組と少女
「けど・・・
  

 確かに申し訳ないことだけど
 
 泣きたいときには泣いたほうがいいんじゃない??」

「!!
 そんなこと・・・」

「無理して体壊したらそれこそ
 綴さん、悲しむと思うな~」

「は、はは・・・
 そうですかね」

「・・・えぇ。」

一見、強そうにみえるゆらさんだけど
時には弱く、人の助けが必要な時も
ある。

そんな時、
僕はあなたの傍にいてもいいですか・・・??


声を押しころして泣いているゆらさんに
手を伸ばす、
けど、一瞬迷って、
右手は宙に止まる。


・・・本当に良いのだろうか?


僕が泣いているゆらさんの頭を
撫でであげても、ゆらさんは
一体何を思う?

同情と勘違いする?
恥ずかしいと思う?

触らないでほしいと思う?

・・・僕は、僕は・・・


「っく、ひっく、ふ・・・」


「・・・沖田さん?」

僕は、僕の思ったことをやらなきゃ
後悔しないように。

「僕はゆらさんの傍にいてもいいですか?」

「え?」

あなたは儚く美しく強い・・・
僕は醜く本当は弱い・・・

そんな僕が・・・
< 69 / 74 >

この作品をシェア

pagetop