その手を離さないで


「なあ、蒼。お前の側にいたいかどうかは、彼女が決める事で、お前じゃない」



「でも、オレといて、あいつは何がいいんだよ?苦労するばかりだろ?」


「だから、お前が側にいるだけでいいんだよ」



そうだよ、蒼ちゃん。



あたし、蒼ちゃんの側にいたい…。



「そんなに泣くほど好きな彼女を、何で振ったんだよ?」



先生は呆れた笑いを浮かべて、そう言った。




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