悲しいライオン
Ⅵ.

次の朝、雄ライオンは棲家に戻って、妻と子供達に告げました。

「お前たち、今日から、一歩もここから出るな。」


「?! あなた?、急に、どうしたっていうんですか?」


「そうだよ。パパ。
どうしたの? 僕、今日も遊びに行きたいよ。」


「私もよ。
ここにいたって、狩りの練習も出来やしないわ。」


「狩りなら、私が教えてやる。」


その日から、雄ライオンは狩りを早々に切り上げて、子供達に狩りの仕方を教えるようになりました。

けれども、子供達の顔は沈んでいく一方です。

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