極悪彼氏
今までこんなに一緒に寝る女はいなかった。



俺が眠れなかった。



夢羽の頭を俺の胸に押しつけて、カラダは密着。



腰に回ってくる夢羽の腕に変な安心感がある。



そのままの体制で目が覚めたら、俺の腕の中でまだ眠ってる夢羽。



長いマツゲとか、金髪の髪とか。



華奢すぎる小さなカラダとか、こいつの存在とか。



そんなもん全部に感謝したくなる。



お前は俺のなんなんだろう…。



確かなことはよくわからない。



だけどきっと、夢羽は俺の大事な何か。



「起きねぇと食っちまうぞ…」



そう言ってキスした。



気持ちよくていつまでもしてたい。



「苦し…」

「夜メシ作れよ。それともお前がメシか?」

「バカコタ~…。久しぶりなんだからもう少し…抱きしめててよ…」



好きだ。



俺は夢羽が好きだ。



こんな感情、自分にあったんだとビックリするほど熱い気持ちなんだと思う。



帰したくねぇ。



ずっとこのまま…腕の中に閉まってたい。



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