極悪彼氏
いつの間にそんなことになってんだよ。



頻繁に会ってる感じはあったけど。



ってか、リクが女…。



「コタロー、あたしよくわかんないんだけど…」

「イズ的にはたぶん最上級の愛情表現だ」

「ならいいや!!よかったね、リクちゃん」



夢羽がそう言ったら真っ赤な顔のリクは『好きなんて言ってない』とか言い出して。



バレてんのに。



リクも案外カワイイヤツだと初めて知った。



そして俺の定位置のソファー。



隣には夢羽。



「コレ、プレゼント」

「開けていいか?」

「超大したもんじゃないよ!?あたしお金ないし」



渡された紙袋から出てきた箱。



中には真っ白なケーキが入ってた。



『らいねんもいっしょ』



ひらがなで書かれてるチョコプレート。



ピンクの文字でこう書いてあった。



『だいすき、コタロー』



夢羽らしいプレゼント。



嬉しくて、なんだか恥ずかしくて。



プレートだけを一気に食った。



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