極悪彼氏
めんどくせぇ…。



「言い訳すんのも面倒だ。真実にするか」

「えっ!?えっ!?えぇぇぇぇっ!?」

「大丈夫だ、今女いるし」

「どういう大丈夫!?」

「彼女だとは思われねぇだろってこと」

「それはイケないこと!!お兄ちゃんは渚ちゃん一筋だったもん!!」

「あの威勢はどうした」

「あれは頑張ってたんだもんっ!!本当はオシッコ漏らすくらい怖かったんだよ…」



昨日とは別人だな。



かなり女になってんじゃん。



さっき噛みついた首に噛み痕ができていて、何気なくそれを触った。



真っ赤な顔で眉間にシワ。



「いてぇの?」

「痛…い…。噛みちぎられるかと思った…」

「やっぱりお前の目、想羽さんに似てんな」



自然と緩んだ口元に気づいたのは、コイツが茹で蛸みたいに真っ赤っかになってから。



久しぶりに頬の筋肉使った気分…。



「コタロー、キレイだね…」

「あ?」

「顔だけはいいってお兄ちゃんが言ってた」

「想羽さん…」



妹に何言ってんだよ…。



< 38 / 480 >

この作品をシェア

pagetop