嫉妬
「でも、絵美にとられちゃった。だからあたし」

 小夜は、うつむいて、顔をあげた。

 その顔は、鼻が陥没し、眼はつぶれ、顔はもう、見るも無残なひどいものだった。頭からあごに向かって、大量に血が流れて、顔は血まみれになっている。

「こんなになっちゃった」

「ひっ……」

 恐怖でいっぱいの絵美は、小夜から目をそらした。

 その視線の先に、こっちに走ってくるトラックがあった。
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