死んだ瞳の綺麗な人間
・椎side・
しばらく
無言が続いた。

そして
和馬が口を開いた。

「櫂さんと凪さんは
分かるんですけど…
何でここに
朔人さんと雅也さんが
いるんでしょうか。」

それは
俺も気になってた。

櫂兄ちゃんが言ってた
後二人って
朔人さん雅也さんの事だったのか?

じゃあやっぱり
櫂兄ちゃんは
星羅とも
知り合いなのか?

「朔人と雅也は
俺と凪の仲間だ。」

「仲間…ですか?」

俺は言った。

櫂兄ちゃんは
俺の兄ちゃんだが
この世界では先輩で
《夢龍》の先代だ。

いくら
血縁関係があっても
関係はない。

だから
俺はこう言う
みんなの前では
敬語を使う。

「そうだ仲間だ。
この二人はすげーぞ。
朔人、雅也」

「あ~
俺は
《麗龍》九代目総長
九条朔人だ。」

「俺は
《麗龍》九代目副総長
五十嵐雅也だ。」

嘘だろ。

《麗龍》と、言えば
カリスマ性があり
どこの族も憧れる
全国No.1暴走族。

その
総長、副総長だと。

それも
俺達の学校の
理事長と教師が…

有り得ねー。

マジなのかよ…

本当に
有り得ねー。



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