死んだ瞳の綺麗な人間
「姫様からの
初命令だぞ
聞いてやれ」

この声わっ

「椎っ!!」

「でもー」

「そうですよ
椎さん」

まだ言うかっ

よーし

最終手段だ。

「もおそんなに
嫌なのっ
あたし
泣いちゃうよ?」

涙目で
目をうるうる
させて
首を傾げながら
言ったあたし。

我ながら
気持ち悪い。

だけど
何故だか
これをやると

『わっ分かりましたっ』

顔を
赤くさせながら
そう言ってくれる。

やったねっ
あたしの勝利だっ

そう思いながら
あたしは
椎に向かって
笑顔で
ピースをした。

だけど
何故だか
椎は不機嫌で…

オーラが黒い。

うん。
みんなが
怖がってるよ。

椎君。

とか思っていると

《ヒョイ》

と、担がれた。

「ちょっ椎っ
はなせー
おろせー」

あたしは暴れた。

が、抵抗も虚しく
あたしは
椎に担がれながら
幹部部屋に
連行された。

部屋に行く途中
あたしは
担がれたまま
みんなに手を振った。

すると
みんなも
振ってくれて
嬉しかった。

だって
みんなに
認めてもらえた
気がしたから。

だから
すっごく
嬉しかったんだ。



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