社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)
「ねぇ、優子。飯田さんってちゃんと休みあるの?」
今日はスーパーの気分だと言ったお母さんに着いていってると、お母さんが心配そうに聞いてきた。
「たまに」
「やっぱり忙しいのね」
「うん。休みがあったとしても拓斗さんは部屋でお仕事しているよ」
だから休みでも私の気持ち的にはあまり変わらない。
休みという実感がないっていうか、拓斗さんは部屋に籠ってるから休みだろうがお仕事だろうが私は基本一人。
「それなら余計に栄養管理しっかりしてあげなさいね」
「うん」
「飯田さんにちゃんと朝ご飯を作ってあげてるの?」
朝ご飯か…
「ううん。拓斗さんに朝ご飯は要らないって言われちゃったから作ってない」