社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



Tシャツにショーパンにスニーカー。


女を捨ててるねと言われて当然なそんな服装で、メイクなんて日焼け止め程度でそれ以上はしていない。





「あっ、黒猫だ〜」





目の前を歩いていく黒猫を見て今日は逆にいい事があるかもしれないとそう思ったり。


飛んでる紋白蝶を目で追いかけてみたり、少し変わった形の雲を見つけ笑ったり。


そういう生活の方が私的には好きだし、さっきも言ったように自分に似合ってると思うから。





「あと少し…!」





拓斗さんと過ごしている生活だってそう。


これが私の生活であり、私にとって当たり前の毎日の日常になっている。


拓斗さんも私と同じ気持ちだったらどんなに幸せなんだろうか?


その幸せが今一番欲しい――…






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