社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



「何を驚いてる」

「予想外だったので」





まさか火傷の報告だとは想像出来なかった。





「俺は当然だと思うが」

「当然ですか?」

「火傷したなら知りたい。と思うのが当然の事だろうが」





当然だと言われたら当然な気がしてきた。


だって世界は拓斗さんで廻ってるなんて考えてしまう程私は拓斗さんでいっぱいだから、拓斗さんの当然は私にとっても当然。





「それも夫婦の会話なんじゃないのか?」





会話!


ただの会話じゃなく‘夫婦’の会話。





「分かったなら座れ。もう一度しっかり冷やして薬を塗ろう」





充分冷やしたけど、拓斗さんが言ってくれるなら私は何分でも何時間でも足を冷やしていられるよ。



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