女神と天使


しばらくそうしていたと思う。


少したってから、翔太は話し始めた。

「僕、もうサッカーは出来ないけど、新しいもの見つけたよ。頑張って、もっと大人になったら、小鳥に会いに行くから。」


「うん。」


「その時は笑顔で迎えてよ。」


「うん。・・・あ、でも病院だからって、わざとけがはしないでね?」


「そんなことしないよ。」


「私、ここにずっといるよ。そしてこの場所に毎日来る。」


「・・分かった。元気でね、小鳥。」

「翔太も、元気でね。」


彼は名残惜しそうに離れ、走って行った。

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