天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
『それじゃあ私は自分のクラスに戻るから…お大事にね、龍太郎君』

軽く手を振って小夜が教室を出て行く。

「おぅ、サンキュな」

「じゃあねえ、小夜」

手を振る龍太郎と遡雫。

「ん?遡雫は自分の教室戻らねぇのか?」

龍太郎が見下ろすと。

「うん」

コクコク頷きながら、遡雫は龍太郎にゴロニャンと擦り寄った。

「私は龍太郎と一緒にいるぅ、ねぇ柿ピー?」

遡雫の呼びかけに小さく吠える柿ピー。

そこへ突然。

「おおおっとぉ!拳が引き寄せられちまったぁっ!」

突然乱入してきた荏月が、龍太郎の顔面に右ストレート!

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