SilverBeast

通じた想い




 気付いた唯は、そこが自分の部屋だということを知った。

 身体が重くてだるい。

 目蓋すらも重く感じたが何とか開いた。


「唯?唯!?気が付いたのか!?」

 少し首を動かすと、ギンが見えた。


(いつものギンだ……)

 ちゃんと働かない頭はそれだけ思った。

「……ギン…」

 少しかすれた声が出る。


 そんな唯を見て、ギンは目じりに涙を浮かべた。


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