SilverBeast
 近づくと、少女は予想に反してそこに居た。

 仰向けになって大の字で寝転がっている。


 近くに来たウェルベントに、少女は微笑み言った。

「貴方のお名前は?」

 話しかけられるとは思っていなかったウェルベントはドキリとした。


 すぐに答えないウェルベントに、少女は微笑み返すばかり。


「え……ウェルベント。ウェルベント=ウィールター……」

 ドキドキしながらも答えると、少女はニッコリと笑い名乗った。


「私はアリア。孤児院の子供だから姓はないわ」

 その言葉にウェルベントは少し目を見開いた。


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