SilverBeast
「んっ駄目っ!ギン!」

 唇が離れた隙に叫んだ。


 すると、ギンは静かな声で答えた。

「……本気でイヤなら、イヤって叫べよ。そうすればウェンが助けてくれる。悪ぃけど、俺は押さえきかねぇから……」


(それはどういうこと……?)

「あっ!?」

 ギンの言葉に少し考え、今朝のウェンの言葉を思い出した。


『もし今度ギンが何かしたら、イヤだ!って叫んでね?そうしたら何があっても止めに行くから』


 それはつまり、叫ばなければ助けないという意味でもあったのだ。
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