SilverBeast
終
カチャ、と音を立てて居間のドアが開いた。
ウェンが視線を向けると、入ってきたのはギンだった。
どことなく嬉しそうだ。
「唯ちゃんは今からお風呂なのかな?」
何となく何があったか予想していたウェンは、遠まわしにそう聞いた。
「ああ」
ソファーに座りながら短い返事をするギン。
ウェンは特に何も聞かず、冷めてしまった料理をもう一度温めなおした。
そうしてしばらく互いに無言でいると、ギンがポツリと呟いた。