【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
「おはよう。」
「おはようございます。」
昨日の事が脳裏に浮かぶ。
翡翠は男から出来るだけ離れる。
「そんなに警戒しなくてももう何もしないよ。昨日は悪かった」
「いえ・・・」
「別れる気にはなってくれたかな? 」
「別れません。」
「翡翠はもっと聞き分けのいい子だと思っていたんだが」
男が肩を落とす。
「部長、すいません。 」
エレベーターがフロアで止まる。
ついこの前まで部長の背中を追いかけていた翡翠がいた。
ものすごく大きく凛と見えていた背中を。
「君はあいつに騙されてるんだ。 君に言ってもダメなら木崎君に直接話すほかなさそうだ」
男の言葉は翡翠を追い詰めていく。
「部長!!」
あの頃と違う想いで男の背中を追いかけていた。
「主任。」
たった一言琥珀の声がしただけで翡翠は身動きできなくなっていた。
「木崎君後で部長室まで」
そんな翡翠をあざ笑うかのように男が琥珀を呼びつける。