【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
ひとりで過ごす休日は当たり前で。
ひとりカラオケだってひとり焼肉だってへっちゃらで。
わいわい大勢で騒ぐよりひとりがすごく楽に思えていた。
ショップのガラスに映る景色は手をつないだカップルと楽しそうな家族が大半で。
そんな中にひとりの自分がいる。
だからって気になんてしなかった。
母親のプレゼントにカシミヤのカーディガンを選んで、ブラブラショップを見て回って・・・
それだけでも十分楽しかった。
目の前から歩いてきた家族を見るまでは。
翡翠は視界に飛び込んできた家族に胸を締め付けられた。
歩くことさえ忘れてしまう。
分かっていたことなのに。
どうして自分がこんなに衝撃をうけているのか理解が出来ない翡翠がいた。
隠れる事も逃げる事もせずにただ自然に通り過ぎればすむことなのに。
部長はどう反応するのだろうか?
真っ直ぐに前を見れない。
俯き加減でゆっくり歩き出す。
笑顔の部長と対照的に私の顔は強張っているだろう。
翡翠の心臓はこれ以上にないほどに速度を上げ鼓動を刻む。