Love♡LDK

―――――パシッ

「取りっ!」
「悔しい~」

あたし達は好調だった。

手には3つの青い帽子。

「楽しいね!」

あたしは満面の笑みを浮かべた。

やっぱり騎馬戦、最高!

「満奈ちゃん、行くよ!」
「アイアイサー!」

望月くんの一声で、また群れの中へと走っていく。

「隙有りっ!もら―――――」

―――――パシッ

「へへっ♪もらった!」

後ろから取られそうになったけど、逆に取り返してやった。

「4つ目ゲット~」
「満奈さん凄いですね!」

隼斗の言葉は無視無視。

また辺りを見渡して、帽子を取ろうとする。

その時だった。




―――――ドンッ

・・・へっ?

バランスを崩して、急に天と地が逆になったかと思ったら。

打ちつけられた感覚。

腕に襲いかかる痛み。

「満奈っ!」
「しっかりして!」
「満奈ちゃん!?」

たくさんの心配の声が聞こえた。

「痛い・・・っ・・・」

あたしは・・・誰かに押されて地面に落ちた。

腕がズキズキと痛む。

涙が溢れて来た。

「腫れてるわね・・・。救急車!」

あぁ・・・。

みんなが悲しそうな顔してるよ。

ごめんね・・・。

あたしのせいで。


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