Love♡LDK

「だからさ・・・元気づけてあげて?きっと、私や菜々子よりも隼斗くんの方が満奈の力になるはずだから・・・」

Chisaは切なそうに言う。

まだ出会って1年しかたってない俺の方が、満奈を元気づけられる・・・。

「・・・隼斗くんが悲しい顔しないで。1番辛いのは貴方じゃなくて満奈なの」

じゃあ、俺は辛くないって言うのか?

満奈を支えてやれなかったのに?

んなの・・・無責任すぎるだろ。

「満奈は周りを責めたりしないよ。だから・・・隼斗くんも自分を責めないでほしい」

それだけ言って、Chisaはどこかへ行ってしまった。

俺に出来る事・・・。

満奈を元気づける事・・・かぁ。

“自分を責めないで”

さっきの言葉が、やけに耳から離れない。

その事ばかりを考えてて、気がつけばもう閉会セレモニーステージだった。

「お前、しっかりしろよ?」

准に喝を入れられた。

仕事とプライベート。

満奈との事はプライベートだ。

それを仕事にまで引きずりこむとは・・・。

俺はアイドル失格か?

「隼斗。気持ちは分かるが・・・これは仕事だ」
「准くん・・・すみません」

ずっと、Chisaから言われた言葉の事を考えてた。

俺に出来る事。

俺にしか出来ない事。

彼氏である俺だからこそ出来る事。

“元気づけてあげて”

それが俺にしか出来ないんだったら・・・やってやる。

“1番辛いのは貴方じゃなくて満奈”

俺がくよくよしてても仕方ないんだ。



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