Love♡LDK

11時半。

あたしは今、隼斗と一緒にあるホテルの控室にいる。

それはもちろん、会見のため。

「いいか?俺が読んだら出てこい」
「分かった」

隼斗の言葉に小さく頷く。

なんか・・・ドキドキしてきたぁっ・・・。

みんなに受け入れてもらえたらいいけど・・・。

やっぱ現実、そう簡単にはいかないよね。

柚香ちゃんだって、ここで隼斗が“満奈と付き合ってます”って言っちゃったら嘘ついてた事になるし・・・。

春輝くんはあたしと隼斗の事を“嘘だ、浮気だ”って言っちゃったりするかもしれない。

「はぁー・・・」

大きなため息をついた。

その時。

―――――ビシッ

「あでっ」
「プッ!変な声~」

隼斗にデコピンされたっ!

あたしの反応見てケラケラ笑ってるし・・・。

何でそんなに余裕なわけ!?

あたしなんか不安で不安で仕方ないのにっ!

「俺だって不安だよ」
「えっ?そうなの!?・・・って何で!?」
「声に出てた」

嘘っ!?

あたし・・・全部しゃべってたの!?

慌てて口元を押さえた。

それを見てまた笑う隼斗。

なんか、安心する・・・。

「不安だけど、満奈がいるから。満奈がいるだけですげぇ安心するんだ」

2人きりの控室。

隼斗があたしを抱き締めた。

「満奈がいるから俺は何でも出来る」
「隼斗・・・」

“桜井満奈”って・・・隼斗の中ではそんな存在なんだ。

凄く嬉しいよ・・・。

「こんな会見だって、満奈とだから乗り切れると思うんだ」

それはあたしも一緒だよ。

隼斗がいるから何でも出来るの。

隼斗じゃないとダメなの。

とってもとっても、大きな存在。

―――――チュッ

あたし達は、どちらともなく唇を重ねた。

隼斗、あたしね。

負けないように・・・頑張るから。

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