Love♡LDK

毎日毎晩、桜井満奈を手に入れる術を考えていた。

そんな時だった。

会社が休みの日。

俺が本屋から出た時だった。

少し離れたとある一軒家から、2人の男女が出て来た。

男の方は、名は知らない。

ただ・・・女の方が、





―――仁菜、だった・・・。





2人は親しげに手を繋いでいる。

と、思ったら。

男が仁菜の肩を引き寄せ、唇を重ねた・・・。

その光景を目の当たりにしてしまった俺。

胸の奥から沸々と、何かが沸いてくるのを感じた。

ムカつく・・・。

婚約者がいるというのに、他の男とイチャイチャしやがって・・・。

それまでは仁菜の事なんかどうでもよかったのに。

“浮気された”

何故かムカついた。

嫉妬。

矛盾。

―――殺意。

その時芽生えた感情は・・・それだった。

そして同時に思いついた事。

それが、





“仁菜を殺せば、満奈が俺の元へ来る”





6月17日。

あの日の夜の出来事に至った。


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