愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
     ★★★★★



「よっ!」



明るく声をかけたオレに、
あんずもニコッと微笑んで
駆け寄ってきた。



「どうしたのたぁくん、
早くない?

まだ15分前だよ」



そう言って、驚いたように
目を丸くしてるけど――
でもその表情は、いつも
どおりの柔らかな笑顔だ。



(よかった。元気だな)



「早く着いたんだ。

でもそれを言うなら、
あんずだって早いじゃん」



あんずのことをずっと気に
してたから、待ち合わせ
場所にだいぶ早く着いた。


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