ヴァイブ
琴子と翼
「…っあぁ…はぁ…はぁ…」

息を荒くしながら、私の上で動くのは
さっきナンパされた男。

ギシギシとベッドがきしむのと
この男の息づかいは、同じタイミングだ。

腰を振りすぎて暑いのか、
ポタッと男の汗が私の顔にかかる。


……気持ち悪い……

同時に思った。



「はぁはぁ…っ…はぁ…」

男の動きが早くなって、

頂点に達してから

「はぁ~…」

私の体にもたれかかる。

体中の滲み出てる汗が私の肌につく。



…気持ち悪い…



…なのに、何でこんな男とヤッたんだ?

顔だって、全く私のタイプじゃない。


だけど、理由はちゃんとわかってる。


……誰でもよかったから…



玲二へのあてつけ。

その言葉がしっくり合う。


だって、今のSexに少しの快楽も期待なんかしてなかった。


だからって、わざわざ玲二に

男とヤッてきた。

なんて言うわけじゃない。


Sexした事実を私の中に埋め込んでおかないと

また、玲二から逃げてしまう気がした。

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