ヴァイブ
「店で、七海を見て驚いたよ。

探してた少女が、目の前にいる。

あの時、俺、嬉しくて少し震えてたんだ。」

「嘘でしょ?」

「マジ。

七海も俺を見ながら何か言いたげだったけど…

倒れちゃったから、
家に運んだんだ。

このまま、帰してしまったら二度と会えなくなるかもしれないと思って。」

「って事は、親切と言うより拉致?」

私が冗談っぽく言うと、玲二は笑って

「そうかもな。」

私の頭に手を置く。



…ひとつ、ひとつ
謎だった事が解明されてく。


その度に、私は…


何も知らなかった無垢な少女に戻れる気が…した。



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