ヴァイブ
私が中学生に上がる頃、
デパートで働いてた時の同僚から

「空きがでるから、パートでもいいから働きに来ないか。」

と誘われた。


嬉しくて、即、働きたい。と思ったから
父に話した。

だけど、答えは「NO」。

私が学校に行ってる間だけだから。

と粘ってみたけれど

「俺が充分に稼いでいるんだから、働く必要がない!
家の事と七海の面倒と俺の世話だけしてればいい!」

と怒鳴られた。


その言葉に…

母は、絶望に近い感情が生まれた。


『私は家政婦じゃない』


そんな思いが駆け巡った。



私の事は、とても可愛く思っている。

だけど、昔、働いてたイキイキした自分を思い出すと…

やり切れない気持ちがフツフツと沸き上がってきた。


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