ヴァイブ
「真帆は、好きになったら一直線だからねぇ~。」

玲二の意味のないフォローが
私をイヤな気持ちにさせる。


「響のSexって気持ちいいの?」

「…えっ…」

「私もシテみようかな?」

そんな気、全くないけど

何か、この女を見てるとムカツク…


クスっと意地悪く言うと

「そ…それはダメ…!!」

真帆は、うつむいてた顔を上げて、大きな声を出した。


「何で?あんたにそんな事を言う権利はないだろ?」

「そう…だけど…」

「ひとつ屋根の下だし、いつでもヤレるんだよな。」

「でも…貴女、玲二さんの彼女じゃ…?」

「違うよ。
今日、帰ったら響とSexしよっと…」


スゴい…イヤな女…

途中から気付いてたけど…

言葉を止められなかった…

…だって…


真帆を見ると、目に涙を溜めながら
口を堅く縛ってた。

「七海。お前は浮気をするのか?」

玲二が私にデコピンしながら言った。

「痛っ…」

オデコを押さえながら、玲二を見た。


「真帆。大丈夫だよ。七海は、冗談で言っただけだから。」

玲二が真帆の頭を撫でる。


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