崩壊家族
「――えっ…?」

その幸せは、崩壊した。

「だから、できちゃったんです。

彼との間に」

恥ずかしそうに顔を赤らめながら、彼女が言った。

「つまりその…」

「実は、山村さん以外につきあってる人がいて、その人との間にできちゃったんです。

彼もお腹の子を認めてくれて、今すぐ結婚しようって」

捨てられた。

俺の唯一の安らぎの場だった彼女に、捨てられた。

「山村さんには、もちろん感謝しています」

「――そうか…。

じゃあ、幸せにな」

俺はその日、彼女と関係を終わらせた。
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