あたしとおれ

 きっとおれは今、顔が真っ赤だ。でも言いたいことは言えた。だからいい。

「おい、何か言えよ。」

 そう言っておまえを見ると、目にいっぱいの涙を溜めていた。

「ちょ、えっ。」

「ごめん。びっくりしちゃって。嬉しくて嬉しくて本当嬉しいっ。」

 そう言いながら笑うおまえを、おれは一生大事にしてやろうって、そう誓ってたのに、いつの間にか疎かにしていたんだな。
< 89 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop