龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
赤羽のトナカイ

間もなく現れた圭吾さんは、美月のお母さんと優月さんに挨拶した後、わたしの方を見た。

表情が読めない。


「携帯はどうした?」


「ごめんなさい」

とりあえず先に謝っておこう


「謝ってほしい訳じゃない。携帯が繋がらなかったのは何故?」


「美月の龍を見ていたの。飼育場がちょうど繋がりにくい場所だったみたいで」


圭吾さんは深々とため息をついた。


「行動をいちいち制限するつもりはないが、もう少し僕の気持ちを考えてもらえないか?」


心配かけちゃったんだ……

悟くんに言われた時に素直に連絡すればよかった


「ごめんなさい」


少しの沈黙の後、


「帰ろう。カバンはどこ?」


圭吾さんの優しい声が胸に痛かった。

< 39 / 120 >

この作品をシェア

pagetop