龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
圭吾さんの指がわたしの額を撫でる。

その後にそこに軽くキスをされて、その途端にクラッとめまいがした。

何だか体が重い。


「圭吾さん?」

「いいよ。そのまま眠っておいで」


圭吾さんの指がわたしに触れる。


髪に 頬に

唇から喉を通って、胸へ


その跡をなぞるように唇がたどっていく。


胸? ……にキスされてる?


えっ? っていうか、どこ触ってるの!

ちょっと待って!

ダメ ダメ ダメ ダメ

ムリ ムリ ムリ 無理っ!


わたしは慌てて逃げ出そうと、もがいた。

圭吾さんの腕が緩み、ベッドから飛び出しかけた。

すぐに後ろから手が伸びてきて、圭吾さんがわたしを引き寄せる。


「志鶴、落ち着いて」

「嫌。無理だから。絶対ムリ!」

「暴れないで。しーっ、嫌なことはしないよ」

「本当?」

情けないことに半泣きの声しか出ない。

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