龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
クリスマスまでの準備

悟くんは、わたしの前に座った。


「ちょっとだけ怪我をして、病院へ行った。司兄貴が付いてるから大丈夫だよ」


「に、に、入院する?」


「しないよ。帰りに怪我をしたまま龍道を通ったから傷口が開いたんだ。二、三針縫って、タクシーに乗って帰って来るよ」


うなだれていた大輔くんが、悟くんの横に座ってわたしに頭を下げた。


「ごめんなさい。俺が悪いんだ」


「どうして?」


「そいつがドジ踏んで、シャッターに挟まれそうになったんだよ」

巧さんが険しい口調で言った。

「圭吾はそいつを庇ったんだ」


「俺……本当は司にぃに来ちゃダメだって言われてたんだ。でも、悟にぃまで行くのに俺が行けないのが悔しくて、圭吾に無理矢理頼み込んで連れて行ってもらったんだ」


「ったく! 年が近いって言ったって、悟とお前じゃ力に差がありすぎだろ」


大輔くんは鼻をグスグスさせながら、うつむいた。膝の上の両手が微かに震えている。


落ち着きなさい、志鶴

あんたは三田志郎の娘でしょ?

ジャーナリストの娘が、何かあったからって、いちいちうろたえちゃダメ

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