龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
結局、アンティークショップでツリーのてっぺんにつける星と、木製のサンタクロースのオーナメントを買った。

圭吾さんの分のオーナメントは、すでに買ってあるし、内緒だって。


そう言われると、どんなのか気になるなぁ


ツリーの方はデパートで。

圭吾さんはわたしの背丈より大きな物を選んだ。


「三階まで上げるの大変じゃない?」


わたしの言葉に圭吾さんは吹き出した。


「変な所で現実的だね。でも、僕が階段を使わなくても荷物運びができる事を忘れた?」

「忘れてた。でも、まだ怪我してるでしょ?」

「三日もすれば治るよ」


そんなに早く?


圭吾さんはニッコリと笑った。


「僕は少しばかり人とは違うけれど、志鶴は気にならないと思っていいんだね?」


控え目に言っても『少しばかり』じゃないでしょう?

でも、いいわ

あなたが大好きだから


「気にならないわ」


ほんの少しだけしか、ね

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