愛のない世界なんてない
「あ、一君!」
いきなり咲ちゃんは立つ。
「あれ?朝と髪型違うね」
「そうなの!んっとね、これ前に買ったピンで……可愛いでしょ?」
確かに咲ちゃんをよく見ると前髪をピンで分けていた。
苺型のピンだった。
確かに可愛いって思う。
いや、咲ちゃん自体可愛いと思う。
なんつーか、……うん。、ね。
それで目を泳がせ視線を一君に移す。
そしたら照れながら喋る一君。
「本当に可愛いね、咲自体が可愛いよ」
ニコッと笑う一君。
「もーやだぁ♪一君ったら♪私これでも彼氏いるのに一君に惚れちゃったらどうすんのよ~」
咲ちゃんが一君の肩をペシッと叩く。
「あはは」
「そうだ、これいる?」
咲ちゃんが手に出したのはリンゴ型のピンだ。
「あー、いいの?」
「いいよ♪」
「ありがと」
すると一君は素早く帽子を脱いでそれを頭に付ける。
「やだー可愛いー」
「ふふふ」
二人は笑いあっていた。
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