愛のない世界なんてない
「祐次!」
廊下で思い切り大きな声で祐次の名前を呼ぶ。
祐次はトボトボ歩いている。
「祐次!聞こえてるでしょ!」
私は走る。
すると私を抜かす者が来た。
「祐次さぁぁぁぁぁぁぁぁん♪♪♪」
数人の女子だ。
すると祐次はその数人の女子に囲まれた。
「やっぱ今日もかっこいいですね♪」
「あのぉ……今度一緒に出掛けませんか!?」
「やだぁ、私の祐次さんに…………」
「あんただけの祐次さんじゃないでしょ?」
「祐次さん好きです」
「これ受け取ってぇ」
数人の女子から声を掛けられる人気の祐次。
私はその場所まで走る。
「祐次!」
また思い切り名前を叫ぶ。
「ちょっと人気のない所来て」
「はっ?」
「何あのブス……」
「最悪ー」
「あいつキモい……」
「目付き悪っ」
口出ししたのは祐次じゃなく数人の女子。
だけど気にせず私は祐次の大きな手を握ったり引っ張ったり。