人魚姫は籠の中で。
ふと急に眠気が襲ってきて、セリティナは自分の意識が遠のいていくのを感じた。
急に、何…?
おそらく、この男たちの仕業だとは思うけれど…
何をされたのか全然分からない。
瞬間、金色の瞳と目が合った。
男は目を細め、フッと笑う。
それを見た瞬間に、私はきっともう―――…この男から逃げられないのだと直感した。
後ろから「僕を恨まないでくださいね」なんて気の抜けた声が聞こえたけど、何て言ったか理解する前に意識を手放してしまった。
私、本当にバカだ…て思った。