人魚姫は籠の中で。
怖い、こんなやつに血なんか吸われたくないよ!
必死に走るけれど、人魚である私は泳ぐことが専門で走るのは得意ではない。
ある程度難なく歩くことは出来るけど、まだ地上に不慣れな私は少しぎこちない。
「あっ…きゃっ」
足が絡まり、地面に強く転んでしまった。
擦りむいた私の膝から滲み出ているのは、私の…血。
「鬼ごっこは、もう終わりですか?匂いが強くなってたまんないねぇ」
すぐそこには、もうあの男がいて、舌なめずりをしながらこちらに近づいてくる。