恋愛依存症
第一章 ―目覚めの時―

大空

紀子は空を見ながら歩いていた。


凄く青かった。


こんなに空が大きかったなんて忘れていた。


いつから空を見なくなったのだろう。

子供の頃は教室からよく眺めていた気がするのに…。



空は昔から変わってないんだろうな。

何百年前の自分の先祖も

どんなに凄い偉人たちも

家康や信長なんかも

同じ空を見て色々と感じたり考えたりしたんだろうな。


そう思うと勇気が沸いた。





空だけは誰にでも平等に与えられているんだ。



これも新也くんと会わなければ気付けなかっただろう。





新也くんと繋がってるのは、今はこの空だけだから。
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