君に落ちた奇跡
こい
◆◇◆◇◆



「ひかる、これからリハーサルをします。準備してください」

マネージャーさんに会場まで連れて来てもらい、すぐに控室に入る。

明日の衣装が並んだ部屋…。

いつもの私ならはしゃいで
キラキラの
ヒラヒラの衣装を見てまわったんだと思う。

「ひかる?」

いつもと違うからそんなに心配そうな顔をするんでしょ?

でもね、

彼の方が心配そうな顔してくれたの…

心からそう思ってくれているのがわかったの

「大丈夫ですよ?
OPはこの衣装ですよね? キラキラで…」

衣装を手に笑う。

「そうです。
それでは、ステージで待ってますね」

優しく声をかけて、近場にいる女性スタッフに指示を出す。

そして、一礼をして去っていく。

その後は着せ替え人形のように衣装を着せられて、メイクをされて、ステージの上に乗る。

笑顔をつくり、踊って、歌って…

「…すみません間違えました…」

何回目かわからない失敗に、皆怒ったりぢゃなくて心配してくる。
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