ONESTAR
着替え……はお客様用グッズ入れの中には見当たらなかったので、

迷った末に、俺の洗い変えのパジャマを出して、

リビングに戻ると、

ねーちゃんが皿を洗っていた。

げげっ、俺、後でまとめて洗おうと思ってそのまま……

「ねーちゃん、俺がやるよ。」

慌ててシンクまで走る。

「いいのよ、作ってもらったし。ホントにおいしかったな。ね、どうしてイタリア料理のシェフを目指そうなんて思ったの?」

「……いや……その、て、店長さんに憧れたってか……その……」

「憧れ?」

この話を止めたくて、水道の蛇口を捻る。

まるで毎日そうしてるみたいに、

ねーちゃんが洗い終わった皿を俺に渡し、

俺は流水で泡を流してディッシュラックに置く。
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