ストーカー

推論

「デスクは!?」

会社へと訪れた私は、紀山に尋ねた。


「昨日の朝から見てませんよ」


ますます不安がよ切る。


私は社内を走り出ようとした。

すると五十嵐の姿が現れる。

「よう! どうした?」

陽気な笑みで私に手を振る。

「デスクどこに行ってたんですか!?」

紀山の疑問を返す。

「取材だ。言ってなかったか?」

「いえ、聞いてません」

「そうか、すまなかった」


私は五十嵐を引っ張り出した。

「昨日の電話何だったんですか?」

「昨日? あ、いや、昨日お前がストーカーの被害に受けてると通報があったんだ。だけど、お前は携帯に出て平気そうだったから、忠告しようとしたんだ」


「ストーカーの被害!? 誰が通報してきたんですか?」

「分からない。匿名希望とか言って、会社に電話があった」

「声は!?」

「雑音が混ざっていて、はっきり分からなかった」


実に不気味だ。
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