双華姫~王の寵姫~
王が思った通りの言葉が紗里からでてくる。
最近という事は暗に那智がきてからだと言いたいのだろう。浅はかさに笑えてくる。
王が何も言わず眺めていると、上手く涙を流し紗里は訴えてくる。
「始めは気にとめなかったのですが…日に日に酷くなっていくので…主上に相談をと思いまして」
日に日に酷くなっていくのは那智への毒と那智の父からによる文攻撃である。
「ほう。それは誰からの贈り物なのだ?」
王の言葉に自分の言葉が届いたと思った紗里は、この時を待っていたとばかりに王に媚びてくる。
「このような事を主上に話すのは忍びないのですが…有栖川の姫様の贈り物からにございます」
消えそうな、けれどもしっかり聞こえるくらいの声で話す紗里はそこらの女優よりも女優だった。
しかし王の目の色が変わった事に気づけない紗里は、様々な意味で詰めが甘い。
「その毒はどうして分かったのだ?」
那智と違い、紗里が自分で毒の検分ができるとは思えない。
那智を非難する王の言葉を待っていた紗里は、思わぬ王の言葉に顔が青くなる。
「それは…侍女の者達が…」
声が微かだが震えている。
「その贈り物は今ここにあるのか?」
王の言葉が自分を心配してのものか、自分を疑ってのものなのか紗里には分からない。
分からない以上何を言えば良いのか言葉が詰まる。
最近という事は暗に那智がきてからだと言いたいのだろう。浅はかさに笑えてくる。
王が何も言わず眺めていると、上手く涙を流し紗里は訴えてくる。
「始めは気にとめなかったのですが…日に日に酷くなっていくので…主上に相談をと思いまして」
日に日に酷くなっていくのは那智への毒と那智の父からによる文攻撃である。
「ほう。それは誰からの贈り物なのだ?」
王の言葉に自分の言葉が届いたと思った紗里は、この時を待っていたとばかりに王に媚びてくる。
「このような事を主上に話すのは忍びないのですが…有栖川の姫様の贈り物からにございます」
消えそうな、けれどもしっかり聞こえるくらいの声で話す紗里はそこらの女優よりも女優だった。
しかし王の目の色が変わった事に気づけない紗里は、様々な意味で詰めが甘い。
「その毒はどうして分かったのだ?」
那智と違い、紗里が自分で毒の検分ができるとは思えない。
那智を非難する王の言葉を待っていた紗里は、思わぬ王の言葉に顔が青くなる。
「それは…侍女の者達が…」
声が微かだが震えている。
「その贈り物は今ここにあるのか?」
王の言葉が自分を心配してのものか、自分を疑ってのものなのか紗里には分からない。
分からない以上何を言えば良いのか言葉が詰まる。