キミのことを ずっと
「……、い……やっ…」


私は本田さんの胸を押し


「なっ、何をするんですかっ!?」


キッと睨みつける。


「えっ?何って、キス」


「……ッ!?」


あまりにもはっきり言う本田さんに返す言葉が出てこない。


「したかったから、キスしたの」


悪びれた様子のない本田さん。


「したかったからって……」


「だって、さっき玲子さんが好きだって、言ったでしょ?」


「だからって、私の気持ちは無視ですかっ!!」


勝手な事ばかり言う本田さんに、だんだんムカついてくる。


「いいじゃん、そんなに怒らなくてもさ」


本田さんは笑顔でそう言いながら、私に触れようと手を伸ばす。


私はその手をパシッと払い


「やめて下さい!!それと、私の気持ちを勝手に決めないで下さい!!

私はあなたの事なんて好きになりませんから」


そして、私は雨の中傘もささずに、その場から走り去った。


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