Blood Smell
月夜
夏休みは何もなかったかのように始まった


私は海の家でのバイトを毎日のように入れた
もちろん春奈も一緒に


一人でいたくなかった


先生のことを忘れたかった
あの日以来私は先生に会っていない
会わないようにしていた


会えばきっと涙を流してしまう


何でもないフリは簡単だった
でも
その反面、夜は声をだして泣くことも出来なかった
< 30 / 303 >

この作品をシェア

pagetop